仁保のミツバチたちのために!仁保小のオオスズメバチ対策活動報告
~立派な環境活動!仁保小の子どもたちに学ぶ命のつながり~
実施日:2025年6月4日(水)午後
今年1月、山口市立仁保小学校の3年生の皆さんに向けて、特別出前授業を行いました。そのときの学びをもとに、「活動の報告をぜひ聞きに来てください!」という嬉しいお誘いをいただき、田んぼとミツバチのお世話の合間をぬって、再び仁保小学校を訪れました。
5か月ぶりに会う子どもたちは、学年も1つ上がって4年生に。見た目も心もたくましく成長していて、思わず目頭が熱くなるような気持ちになりました。
手づくりの「スズメバチトラップ」で地域を守る!
1月の授業では、使い終わったペットボトルを使って、オオスズメバチ用のトラップを一緒に作りました。
このトラップは、匂いに誘われたスズメバチが中に入り、出られなくなるという仕組みで、家庭でも作れるトラップです。
オオスズメバチは日本最大級のスズメバチで、特に4月~6月の時期は、
といった行動が見られ、ミツバチたちにとってはとても危険な時期です。
自分たちで実践!そして広める力!
仁保小学校では、子どもたちが中心になってトラップを学校の庭木に設置し、スズメバチ対策のPR動画を自ら撮影し、他の学年の子どもたちにも取り組みを広めてくれていたそうです。
なんと、今の時点で64匹ものオオスズメバチが捕獲されたとの報告もありました!
プレゼンテーションでは、構成や話し方、伝える力のどれもが素晴らしく、子どもたちの姿に胸を打たれました。「もはや子どもではない、大人顔負け!」と、感動の連続でした。
子どもたちからの鋭い質問
たくさんご質問もいただいたのですが、特に印象に残った質問をご紹介します。
ある生徒さんがこう聞いてくれました。
「オオスズメバチが全部いなくなったらどうなるんですか?」
この問いには、子どもたちにもわかりやすいように、自然界のサイクルと“弱肉強食”のバランスについて説明しました。
スズメバチは害虫を食べてくれる存在でもあり、増えすぎたキイロスズメバチの数を抑える役割も果たしています。
つまり、トラップで「全滅させる」のではなく、「数のバランスをとる」ことが大切なのです。
この話に、子どもたちは目を輝かせながら耳を傾けてくれて、本当に嬉しいひとときでした。
採れたての巣蜜を、みんなで観察&試食!
最後には、ちょうど採蜜したばかりの巣蜜を子どもたちと一緒に観察し、ありがたくいただきました。
これは、ミツバチたちからの「ありがとう」の気持ちかもしれませんね。
感謝と未来への希望
仁保小学校の皆さんのおかげで、春の段階でオオスズメバチを抑えられたことは、秋にかけてのミツバチの被害を大きく減らすことにつながりました。本当にありがたいです。
自然と調和し、共に生きていくということを、真剣に考え、行動してくれている皆さんの姿に心から感謝しました。
そして、学校関係者の皆さま、素晴らしい学びと発表の機会をいただき、本当にありがとうございました。
ときつ養蜂園は、これからも。
私たちときつ養蜂園では、これからも地域の皆さまと共に、自然との調和、そしてミツバチに寄り添い命をつなぐをコンセプトにした活動を続けてまいります。
小さな命に目を向け、身近な自然と向き合う。そんな心を育む場を、これからも広げていけたら嬉しいです。
ときつ養蜂園 広報部